家具にこだわるのであれば、部屋全体から与えられる印象にもこだわりたいですよね。
高級感のある部屋づくりを意識することで、家具の魅力をより引き出すことができます。
そこで本記事では、高級感のある部屋を作るために押さえておきたいポイントや、配色のコツを紹介します。
インテリアにこだわりたい方はぜひご覧ください。
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高級感のある部屋の作り方
自室を高級感のある部屋に仕上げるためには、部屋全体のコーディネートと家具選び、そして小物使いのポイントを押さえることが大切です。
ここからは、それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。
コーディネートで高級感を演出する
高級感のある部屋を作るには、アイテム一つひとつの選び方も大切ですが、まずは部屋全体のコーディネートを意識するようにしましょう。
高級感のあるコーディネートを意識して、家具や照明、カーテン、ラグなど組み合わせるアイテムの方向性を統一すると、部屋に入るだけで豪華な雰囲気を感じられる空間に仕上げられます。
具体的に、高級感のあるコーディネートとはどのようなものかというと、「モダンスタイル」そして「アンティーク」の2種類があります。
高級感を感じさせるコーディネートという役割は同じですが、それぞれ方向性は異なるため、自分はどちらのスタイルを取り入れたいのかを決めましょう。
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モダンスタイル
モダンスタイルとは、都会的で洗練されたスタイルのことです。
いわゆる「ホテルライクなインテリア」といえばイメージしやすいという方も多いのではないでしょうか。
具体的には、金属やガラスなどの無機質な素材のアイテムや、モノトーンをはじめとする暗い色を取り入れたクールなインテリアのことを指します。
現代アートのような遊び心のあるデザインを取り入れることでお部屋にアクセントを与えることも可能です。
また、モダンスタイルにもいくつか種類があります。
たとえば、端正で落ち着いた印象を強調できる「シックモダンスタイル」。
全体的に色のトーンを落としたアイテムやダークブラウンの木製の家具などを組み合わせ、直線的なフォルムを取り入れることで比較的簡単にホテルライクな高級感を演出できます。
明るい色や曲線的なフォルムを取り入れたいのであれば、あたたかみのある「北欧モダンスタイル」がおすすめです。
各アイテムは大きめのサイズのものを用意し、ファブリックのデザインは上品なものを意識すると、流行りの北欧デザインとモダンな高級感を両立できるでしょう。
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アンティーク
インテリアにおけるアンティークとは、骨とう品のように年代を経たことによる重厚感や品格を感じさせるスタイルのことです。
近代的かつ都会的な印象のあるモダンスタイルとは反対の特徴をもつスタイルだといえます。
本来「アンティーク」とは、製作から100年以上経った美術品や工芸品をさす言葉です。
しかし、日本国内においてはそのような厳密な定義はなく、時代の経過を感じさせる古き良きスタイルおよびアイテムのことをアンティークと呼ぶ傾向があります。
アンティークスタイルを取り入れて高級感のある部屋を作りたい場合は、基本的にはアンティークの家具を使うとよいでしょう。
しかし、必ずしも製作から100年以上経ったアンティークの家具を使わなければならないというわけではありません。
レザーや無垢の木材のように、古くから使われている自然の素材を用いたアイテムを取り入れることで、高級感のあるアンティーク風のスタイルを実現できます。
アイテムの素材や品質にこだわる
高級感のある部屋を作るためには、アイテムの選び方ももちろん重要です。
具体的には、高級感を感じさせる素材が使われているものや、職人が手作業で丁寧に仕上げている高品質なものを選ぶようにしましょう。
高級感を感じさせる素材には、高級木材やジャガード織りのファブリックなどがあります。
また、仕上がりが美しい家具は、見た目だけでなく感触にも独特のすばらしさがあるものです。
デザインだけでなく、素材や仕上がりにも着目してアイテムを選びましょう。
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小物で高級感を演出する
高級感のある部屋を作りたいのであれば、小物の効果的な活用方法もぜひ押さえておきたいポイントです。
同じレイアウトでも、小物があるかないかでは部屋の雰囲気も大きく変わります。
以下に、高級感のある部屋を演出できるおすすめの小物をまとめました。
<高級感のある部屋を演出できる小物の一例>
- 絵画
- オブジェ
- シャンデリア
- クッション
- 間接照明
- 観葉植物
特に、間接照明は効果的に使うことで、まるで高級ホテルのような空間を生み出すことができます。
また、観葉植物には癒しを与える効果もあるため、適切に取り入れることで高級感を感じさせながらも優雅にくつろぐことのできる部屋に仕上げられるでしょう。
いずれの場合も、小物は何でもかんでも置いてしまうことは避け、適切なものを少しずつ置いて様子を見ながら増やしていきましょう。
あまり小物が多いと、部屋がごちゃごちゃとした印象になり、生活感を感じさせる部屋になってしまうことがあります。
ポイント④高級感を感じさせる配色を意識する
高級感のある部屋を作るためには、アイテム同士の配色も意識しましょう。
配色には、人間の感情にはらたきかける役割があります。
そのため、インテリアを考える際は適切な配色を意識することで、より自分のイメージに近い部屋を作り上げることができるのです。
同じようなデザインのアイテムでも、色が違うだけで安っぽく見えてしまうこともあれば、高級感を感じられることもあります。
具体的には、暗くてにごったような色を中心に取り入れるようにすると、高級感を感じさせるような配色となりやすいです。
より詳細な配色のコツは次の章で解説します。
高級感を感じさせる配色のコツ
先ほど「高級感のある部屋の作り方」の項目でも紹介したように、アイテム同士の色の組み合わせによっても部屋から感じられる高級感は左右されます。
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そこで、ここからは、高級感を感じさせる部屋にするための配色のコツを4つ紹介します。
具体的なレイアウトの例も一緒に紹介しますので、ぜひご参考ください。
木目の家具では黒に近い茶色を選ぶ
1つ目のコツは、木目の家具を取り入れたい場合や木目の床にする場合は黒に近い茶色を選ぶということです。
木目には、白や薄い茶色、そして濃い茶色や黒などさまざまな色があります。
そのなかで、特に高級感を感じさせる色は濃い茶色や黒など、暗い色なのです。
そのため、実際はデザインや造りが全く同じで色だけが違う家具でも、木目の色が濃いもののほうが高級感を感じさせやすいでしょう。
なお、木目のアイテムが複数ある場合は、すべてのアイテムの色味を揃えることでインテリアに統一感をもたせることができます。
一方で、アイテムごとにあえて木目の色味を変えることで、部屋の印象にメリハリをもたせて異なる印象を与えることも可能です。
詳しくは、次に紹介するおすすめのレイアウト例をご覧ください。
<レイアウト例:濃い茶色でまとめたモダンな部屋>
直線的なアイテムを積極的に取り入れ、壁以外のアイテムを暗い色で統一しているモダンスタイルのレイアウトです。
木目のテーブルは濃い茶色のものを選び、ソファの色もテーブルと近いものを組み合わせています。
また、扉にも木目が使われていますが、こちらはテーブルよりもやや明るい色にすることで、重たすぎる印象とならない工夫がされています。
さらに、スタンドライトやオブジェ、観葉植物などの小物を適切に取り入れているという点もポイントです。
モダンな雰囲気のある小物を取り入れることで、シンプルながらも部屋が殺風景になってしまわずに、高級感のある部屋となっています。
シンプルながらも重厚感を感じさせる、モダンスタイルのお手本のような部屋といえるでしょう。
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モノトーンのコーディネートでは濃いグレーや黒を選ぶ
2つ目のコツは、白やグレー、そして黒を中心としたいわゆるモノトーンのコーディネートでは、濃いグレーや黒を中心に取り入れるということです。
これらの色は、赤や青などの色味が含まれない、つまりいろどりのない色ということで「無彩色(むさいしょく)」とも呼ばれます。
同じ無彩色でも、濃いグレーや黒のように、暗い色のほうが明るい色よりも高級感を感じさせやすいという効果があるのです。
そのため、モノトーンのコーディネートにする場合はできるだけ濃い色を選ぶと高級感のある部屋に仕上げることができます。
特に、メインカラーを黒に設定すると高級感を感じさせやすくなり、部屋全体に統一感も生まれます。
アイテムを黒で統一するだけで、モダンでかっこいい部屋に仕上げられるでしょう。
また、壁の一部を濃いグレーや黒にすることで、より印象的な部屋になります。
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<レイアウト例:ソファの色を濃いグレーで調整した高級感ある部屋>
部屋のメイン家具となるソファの色を濃いグレーにすることで、部屋全体に高級感を持たせているレイアウトです。
また、木目のラグやデスクも濃い色にすることで統一感ある高級感を演出しています。
この例のように一部の壁の色を変える方法のことを、アクセントクロスといいます。
アクセントクロスを用いることで部屋の表情にメリハリをつけることができるため、部屋の印象が単調だと感じている場合には特におすすめです。
黒をメインカラーにすると重たい雰囲気になってしまうことが心配な場合は、このように濃いグレーを選ぶとよいでしょう。
濃いグレーは、黒よりもやや軽やかな印象を与えながらも、落ち着きや高級感を感じさせる部屋を作ることができます。
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有彩色のアイテムはくすんだ色を選ぶ
最後に紹介するコツは、有彩色のアイテムを使う際はくすんだ色を選ぶということです。
そもそも有彩色とは、先ほど紹介した無彩色とは反対に、色味のある色のことです。
そして、有彩色はさらに「暖色」「寒色」「中性色」の3つに分けることができます。
暖色とは、赤やオレンジ、黄色などのあたたかい印象を感じさせる色のことです。
反対に、寒色とは、青や水色などの涼しげな印象を感じさせる色のことをいいます。
そして中性色とは、そのどちらにも当てはまらない、緑や紫のことです。
人の心理に対して特に目立った効果を与えるのは暖色と寒色で、それぞれ全く別の効果を与えます。
以下に、暖色と寒色が人に与える代表的な効果をまとめました。
<暖色が与える効果>
- 気持ちを高ぶらせる
- あたたかい気持ちにさせる
- 料理をおいしく見せる
- 楽しい雰囲気を演出する
- 時間の流れをゆっくりと感じさせる
- 体感温度を上げる
<寒色が与える効果>
- 気持ちを落ち着かせる
- 集中力を上げる
- 時間の流れを早く感じさせる
- 体感温度を下げる
上記から、暖色には活発的・情熱的な印象を与える効果があるということがわかります。
そのため、たとえば家族で楽しく過ごすリビングにおすすめの色です。
一方で、寒色には落ち着いた印象を与える効果があります。
リラックスして過ごしたい寝室や、集中して過ごしたい勉強部屋におすすめです。
暖色や寒色どちらの印象もあまり強調しすぎず、程よく落ち着いた印象のある部屋を作りたい場合は、無彩色や中性色をメインに取り入れるとよいでしょう。
同じ系統の色のなかに、特定の一か所のみ別の系統の色を用いることを「差し色」といいます。
メインカラーは無彩色や中性色でまとめたうえで、適切に暖色や寒色の差し色を組み合わせると、おしゃれで高級感のある部屋を作ることができます。
また、高級感を感じさせるくすんだトーンの色は、具体的には「ダークトーン」「グレイッシュトーン」と呼ばれます。
ダークトーンとは、いわゆる「真っ赤」「真っ青」な色ではなく、黒が含まれたような暗い色のことです。
大人の落ち着きを感じさせるような色で、ビジネス用のネクタイや名刺入れに使われている色をイメージするとわかりやすいのではないでしょうか。
一方でグレイッシュトーンとは、元の色にグレーを混ぜたような、濁った色のことです。
ダークトーンほど暗い色ではありませんが、こちらもやや暗く、落ち着いた雰囲気を感じさせます。
高級感のある部屋を作る際は、その部屋のメインカラーは無彩色と暖色・寒色、そして中性色のどれになるのかをまず考えましょう。
そのうえで、ダークトーンやグレイッシュトーンの色を選んでいくことで高級感を出すことができます。
<レイアウト例①グリーンが印象的なダークトーンの部屋>
大きな緑色のソファと、観葉植物を組み合わせることで緑色を主役にしている部屋です。
緑は暖色・寒色どちらにも属さない中性色であるため、落ち着いた印象がありつつも寂しい印象にはなっていない、居心地のよい部屋となっています。
主役であるソファは落ち着いた緑のものを選んでいるため、部屋全体の高級感をグッと上げてくれているという点が大きな特徴です。
そのうえで、明るい黄緑色のクッションが指し色の役割を果たしているため、部屋のイメージが単調とならずに表情豊かな部屋となっています。
その黄緑色も、やはり少し濁った色を選んでいるため、部屋のコーディネートから浮いてしまわずに馴染んでいるといえるでしょう。
また、テーブルや壁紙、アート、間仕切りなどのアイテムはそれぞれ暗く濁った色のものを選んでいるため、部屋全体に統一感が感じられるという点もポイントです。
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<レイアウト例②青とグレーをメインで取り入れたモダンな部屋>
深い青と暗いグレーが印象的なモダンスタイルの部屋です。
ソファとテーブル、そしてラグはそれぞれ暗いトーンの青とグレーを用いて統一感を出していますが、床や壁などは白を選んでいます。
この工夫により、部屋全体が重く暗い印象になってしまうことを避けつつも高級感のあるモダンスタイルの部屋を作ることを実現しています。
また、先ほど別のレイアウトでも紹介しましたが、こちらのレイアウトでも床は大理石になっています。
やはり、大理石を取り入れることで部屋の高級感がグッと増すことがおわかりいただけるのではないでしょうか。
大理石のパターンには、いくつか種類があります。
大理石を使いたい場合は「真っ白がいいのか色味があるほうがいいのか」「マーブルの模様は黒とグレーどちらがいいのか」など、ご自身の好みも合わせて考えてみましょう
さらに、このコーディネートでは黄色の小物を適切に取り入れているという点もポイントです。
この部屋は比較的寒色や無彩色の多いコーディネートになっているため、寒く寂しい印象を感じてしまう可能性も考えられます。
しかし、暖色である黄色の小物を適切に取り入れることで、部屋から受ける寒さ・暖かさの印象をコントロールできるため、バランスのよい配色となっているといえるでしょう。
アイテムのコーディネートと配色を意識して高級感のある部屋へ
以上、高級感のある部屋を作るために押さえておきたい4つのポイントをコーディネート例とともに紹介しました。
高級感のある部屋を作るコツは、コーディネートや小物の使い方などアイテム同士の組み合わせを意識することと、暗い配色を意識することです。
また、アイテム一つひとつの素材や品質にもこだわることで部屋全体から高級感を感じさせることができるでしょう。
具体的なイメージとしては、本記事で紹介したコーディネート例が当てはまりますので、ぜひご自身の部屋づくりの参考にお役立てください。
ナツッジイタリアギャラリー横浜は、日本最大の正規専門ギャラリーとして、ソファを中心に200坪に約24シーンでエレガントな空間を創造しております。
イタリア本社デザイナーがコーディネートを手がけており、本場イタリアの空間に仕上げています。
イタリア家具ならナツッジイタリアにご相談ください。
記事の監修者
2018年2月にNATUZZI ITALIA GALLERY YOKOHAMA立ち上げを経て、ショップマネージャー就任。
年間100名以上のお客様にイタリア家具・インテリアのコーディネート、ご提案を行うコンシェルジュ。
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